2013年10月29日火曜日

思い込み

ぐんと冷え込み始めましたね。

夜、ぬくぬくとしたお布団に入るのが楽しみとなり、
朝、ぬくぬくとしたお布団から出るのがつらくなりました。(笑)

寝るのも楽しみですが、
お風呂も楽しみのひとつです。


私はボディシャンプーなるものは使わず、
いつも固形の石鹸です。

車の運転ができないので、
もっぱら買い物はお寺の奥様が。

その時に買ってきてくれた石鹸のなかに、
「いちごオレの香り石鹸」というのがありました。

先日その石鹸を使用しました。

袋を開けると~何やら甘い香りが。


さて、イザ使ってみたところ、

「うん? この匂いは~・・・いつか騙された匂いだな・・・」

「騙される」なんて物騒なお話に聞こえますが、まったくそういうものではありません。(笑)


ほら、子供の頃、
匂い付きの消しゴム使ったことありませんか。

甘い香りに誘われて、ついかじってしまったことなんか。(笑)

甘くていい香りがするのに、
その物体は決して美味しいものなんかではなかったのです。


また、もう少し成長しお菓子作りなんか始めた頃。

「バニラエッセンス」という香りづけの液体がありました。

プリンやバニラアイスの香りです。

これがまたスイーツが食べたくなるいい匂いなのです。

で、試してみました。ペロッと。


・・・お、おいしくないっ・・・(;´Д`)


別段だますつもりで売っている代物ではないのに、
自分の思い込みから、だまされた気がしてしまう。


人は「思い込み」に気を付けなければいけませんね。


石鹸ひとつから、
いろんな事を思った一日でした。











2013年10月21日月曜日

汚れた桶にならないように

ここのところ、毎週のようにやってくる台風。

また週末あたりが危ないようです。

27号と28号がダブルスを組んでやってきそう。

せっかく色づいてきた柿の実。
渋柿なので、例年ですとけっこうしぶとく木にぶら下がっているのですが、
年を越すことなく落ちてしまうかもしれません。

お正月の頃、
メジロがつつきにくるのを毎年楽しみにしているのですが・・・。

皆様、お気をつけてお過ごしくださいね。



お釈迦様には出家する以前にもうけた一子がありました。

ラーフラと名付けられたその子は、12,3歳の時に父親のもとで修行を始めました。

ところがこのラーフラは時々嘘をつく悪い心を持っていました。


お釈迦様はある日ラーフラが修業している場所に立ち寄りました。

ラーフラが父の足を桶の水で洗っていた時、

「ラーフラよ。その水をお前は飲み水として使うだろうか」と尋ねました。

ラーフラは「いいえ。汚れていますので使いません」と水を捨てました。

その桶をお釈迦様は受け取り、

「ラーフラよ。お前はこの桶に食べ物を盛ったりするだろうか」と尋ねました。

ラーフラは「いいえ。食べ物など入れません」

お釈迦様はその桶を下に落とし、桶は割れてしまいました。

「ラーフラ。お前はこの桶が割れてしまったことにどう思うだろうか」と尋ねました。

ラーフラは「どうせ足を洗う桶でしたから、汚れていたし何とも思いません」と答えました。

お釈迦様は「そうであろう。誰も汚れた桶に気などかけることはない。
それは人間も同じだ。平気で嘘をつくような悪い心を持っている人間は、この壊れた桶のように誰からも愛されずに、見捨てられるものだ」

ラーフラはそれから自分の非を恥ずかしく思い、
それからは真面目に修行に精進しました。
そして「学習第一」と称せられ、
お釈迦様の十大弟子のおひとりに数えられるほどになりました。



「この桶のようにならないようにしよう」

このお話を知ったとき、
私は強くそう思いました。

自分の悪いところを治す努力をする人は、
きっと仏様からも愛されるようになるはずだと思うから。(*^^*)





2013年10月18日金曜日

友を選ばば・・・


いきなり涼しくなりました。

朝は室内で18度くらい。
さわやかといえばさわやか。
肌寒いといえば肌寒い気候です。(笑)

まだ体がこの涼しさに慣れていません。

どうぞ皆様体調を崩されませんように。


私の師匠は懐メロがお好き。
そのおかげをもちまして、
私は、自分が生まれる以前に流行った歌まで覚えました。(笑)

 
「妻を娶らば才長けて みめ麗しく情けあり 友を選ばば書を読みて 六分の侠気 四分の熱」

これは「人を恋うる歌」。

美しく頭がよく、情けのある女性。
読書人で、剛直で勇気があり、損得で動かず、義によって動く友。

この詩を読むだけでも、ついうっとり。
そそっかしい私にはとうていなれそうにもありませんが、
それでも「人として」立派な人格をほんの少しでも身につけられたなら・・・
そんなふうに思えるのです。


「友」については、論語に「益者三友 損者三友」とあります。

「剛直で誠意のある人、面倒なことを嫌がらず誠実を通す人、よく勉強して博識な人を友とすれば益がある。そして自分も努力すべきである」

「責任をとらぬ人、人あたりがよいだけで反対もしない人、口先だけで行動が伴わない人を友とすれば損をする」


仏教でも次のように説かれています。

「次の四種の友は心よきものなりと知るべし。すなわち力づよきたすけとなるもの、喜びにも苦しみにも常に変わらざる友、よきことばを語る友、同情ある友などこれなり」


こうした素晴らしい友を得るためには、
自分自身の人間性を磨かなければなりません。

そうすれば「類は友を呼ぶ」のことわざの通り、
自然と素晴らしい友が集まってくるはずだからです。


さて、
私も今日から頑張ろうっと。(笑)









2013年10月17日木曜日

月にウサギがいるわけは・・・

今夜は十三夜。
少し雲が出ていますが、
なんとかお月様を見る事ができました。
煌々と地上を照らす月明かり。
何度見ても、お月様にはウサギさんの影が見えますね。
昔から「月にはうさぎがいる」といわれてきました。
それにはいわれがあります。

中国の小説「西遊記」で有名な~三蔵法師。
そう。
経典を持ち帰るために孫悟空たちと印度にわたる旅をするというお話の中に出てくるお坊さんです。
実際に存在した中国のお坊さんで、玄奘三蔵と言います。

その玄奘三蔵が十七年間の印度への旅を記したものが「大唐西域記」と言います。(西遊記はこれがもととして作られたと言われています)
その中に「行者とウサギ」というお話があります。



昔、豊かに茂る林野に、
狐と猿とウサギが仲良く暮らしておりました。

ある日そこへ、老人に身を変えた帝釈が来て、

「自分が年をとっているという事も忘れ、このような遠方まできてしまった。
お腹が空いて今にも飢え死にしそうだ。
何か食べるものが欲しい」


 
そのように三匹に食べるものを乞いました。


三匹はそれぞれ食料を求めて走り、
狐は新鮮な鮭を
猿は果物をとってきましたが、
ウサギだけは何も持ってくる事ができませんでした。

ウサギは狐と猿にたきぎを持ってきてくれるように頼みました。

そして、
「私は何も食べる物を持ってくる事ができませんでした。
ですからどうかおじいさん、私を食べて下さい」

そう言うやいなや、ウサギは燃えさかる火の中に飛び込んでしまったのです。


老人は即座に帝釈の身に戻り、
燃え残りを除き、亡骸を収めて、
ウサギの尊い心を感じてこれを月輪に寄せて後世に伝えたと書かれているそうです。


悲しく切ないお話

まぁるいお月様を見上げる時、
そこにはいつもウサギの尊い心を感じます。





 

2013年10月13日日曜日

お堂掃除

                 なんだか日中の暑さが異常ですね。

              昨日も今日も~玄関脇の温度計が35℃を超え、
             10月も半ばなのに汗をかきながら過ごしています。


                   先週は大掃除の第一弾がありました。

 
目が回りそうな天蓋。
一本一本、
丁寧に磨くのでとっても時間がかかります。


 
白壁に映る蓮の電燈の影。
これを見て、お掃除しながらいつも一人で楽しんでいます。(笑)
 
 
 
お堂をきれいにする。
それは仏様への御給仕です。
 
「面倒くさいなぁ」
とか、
「てきとーにやって早く終わらせよう」
なんて思っていたら御給仕にはなりませんし、仏様もお喜びにはなりません。
 
 
 
終わったあとは、なんとも言えない清々しさが残ります。
 
お堂掃除は、自分の心も塵払いされるからなのでしょうか。(*^^*)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2013年10月2日水曜日

台風去りて・・・

 



台風が去りました。

しかし「台風一過」とまではいきません。

見るからにまだまだ不安定そうな天候・・・。

様々な雲が広がる様子は、
世界の混沌とした様相を呈しているかのようです。


荒れ狂う空もあれば、
穏やかで雲ひとつない空もある。

空の「顔」もその時それぞれ。



人も国も、
台風一過の雲一つない空のようでありたいものですね。(*^^*)