今日はお釈迦様の御生誕の日。
世では「花まつり」としてにぎわう一日です。
当寺院でも檀信徒さんたちが集まって、
にぎやかな一日となりました。
花まつりに相応しく、うちの桜も満開に。
この日をお祝いしているように思います。(*^^*)
お釈迦様がお生まれになったとき、
父王は大変喜んで、尊い仙人を呼んで王子の将来を占わせたといいます。
その仙人は生まれたばかりの王子の顔をじっと見ると、
ぽろぽろと涙を流したのです。
王は「まさか、悪いことでは」と心配になり、
「仙人よ。もしやこの王子に悪いことでも起きるのであろうか」と尋ねました。
すると仙人は涙を拭きながら、
「いえいえ。めっそうもございません。
とても尊い王子さまでございます。
立派に成人なさり、必ずや人々の悩み苦しみ悲しみを救って下さる尊い方となりましょう」
そのようにお答えになりました。
しかし王様はまだ納得がいきません。
「ではそのような立派な人となるのであるならば、
何故、そなたはそのように涙を流すのか」とお聞きになりました。
仙人は、
「私はもう年を取りすぎました。
この王子さまが悟りを開かれるころ、私はもうこの世にいないことでしょう。
その立派なお姿をみることができないのが、 とても残念でならないのです」
そう答えて、また涙を流したのです。
私達の寿命には限りがあります。
もっと生きていたいと願っても、
なかなか願い通りにはいかないものです。
お釈迦様のお教えのなかに、
三世の生観という大切な教えがありますが、
このお話の仙人は、残念ながらこの生命観を知らなかったのです。
来世を考えられたなら、 こんなに悲しまなくてすんだのになと、
とても気の毒になってしまいました。
あと数日で、桜も散っていくことでしょう。
今年も美しく咲きほころんでくれた桜に感謝です。(*^^*)
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