先日、ネットを歩き回っていたとき、
次のようなお話しを見つけました。
ディズニーランドでのお話しです。
あるレストランに若い夫婦が入ってきました。
店員は二人掛けのテーブルに誘導し、注文を承りました。
するとなぜか夫婦はお子様ランチを注文したのです。
お子様ランチは9歳未満と決まっているとのこと。
メニューにもきちんと書かれてあったことと思います。
普通のレストランなら「大変申し訳ございませんが・・・」と言ってお断りすることでしょう。
しかしこの店員はまず次のように聞きました。
「どなたがお召し上がりになりますか」と。
すると若い夫婦はさみしそうな笑顔で語り始めました。
「私どもには娘がおりました。ようやくできた子供でした。
しかし体が弱く、一歳の誕生日を待たずに死んでしまいました。
いつか子供と一緒にディズニーランドに来たいと思っていたのですが…。
その娘のためにお子様ランチを注文したかったのです・・・」
店員はすぐさま「お客様、こちらへどうぞ」と違うテーブルに夫婦を移動させました。
四人掛けのテーブルに夫婦を座らせると、
「お子様はこちらに」と、
小さな椅子を引きました。
この若い夫婦は、どのような思いで店員が持ってきてくれたお子様ランチを食べたのでしょう。
店員の優しい気遣いは、
悲しみの中にある夫婦に、
亡き娘さんと一緒に過ごせる「家族」の時間を作ってくれたのです。
感謝の心でいっぱいだったに相違ありません。
学校でも会社でも、
規律や規則というものが大切にされます。
秩序を保つためには大事なものかもしれません。
でもこの店員さんの行動を誰がとがめるでしょう。
人の喜びと引き換えなら、
許されるものもこの世の中にはあるのです。