2017年6月22日木曜日

ヤーソウ&スーニャン(おじさんとおばさん)

雨に打たれる紫陽花はほんとうに美しく感じられます。
木々の緑も深くなり、
雨に洗われてとても艶やかです。

若いころは「蒸し暑くうっとうしい」とおもうばかりでしたが、
今は梅雨は梅雨なりの良さに心癒されています。


先週始めから約十日間、
中国人の知人が奥様とおじさん夫妻をともなって上海から来日しました。
知人は仕事のための来日予定だったのですが、
おじさん夫妻も「日本に行く」ということになり、
観光もかねての来日となりました。

知人は日本語ペラペラ。
奥さんは挨拶位の日本語と英語て゛。
でもおじさん夫妻は日本語も英語もできません。
知人なしでの会話はまったく通じないのです。
十日間のうち寺院に泊まられたのは四日間。
それでも不思議なことに、
なんとかなるものです。(笑)

山中湖に一泊したほかは、
東京での宿泊。
それも中国で「泊まってはいけない」とされていた「アパホテル」です。(笑)


「ボクにはかんけーないから」と知人は言っていました。(笑)

「でもよくとれたね」と住職が聞くと、
親戚が海外に住んでいるので、そちらからとってもらったとのこと。

「やっぱアパホテルは安いよ、ほんま」と、
たまに関西弁が飛び出しながら話していました。
(以前、関西での仕事がおおかったそうで、すっかり関西弁がうつっていました)


おじさんおばさんは80歳近い年齢でしたが、
かなりパワフル。
初めての日本でしたが、
疲れを見せません。
おじさんは中国のとある研究所の所長をされていたそうです。
定年後は住む場所を国からもらい、
また電車やバスなどの乗りものはすべてただなのだそうです。

「日本はどうですか」と
知人に聞いてもらってところ、

「日本はゴミが落ちていない。とても綺麗な国だ。そして空が綺麗だ」

おじさん夫妻はそのように話していました。

上海は晴れていても空が煙っているようだとのこと。
日本の空は綺麗な青空。
全然違うようです。

私はまだ日本から出たことがありません。
外国人から見た日本の良さは、
私達日本人にとってみれば当たり前に思っていたことが多いように思います。

でも、あらためて日本の良さを知ることは、
今の日本人にはとても大切なことだと思います。


帰り際、
おじさんもおばさんも、満面の笑顔でハグしてくれました。

初めての日本。
好きになってくれたかしら。





2017年6月7日水曜日

自分の行いひとつで環境は変わる

とうとう関東も梅雨入り。
雨が少なかった五月でしたので、
少しくらい雨がほしいなと思っていたところでした。

蒸し暑さが続くと、体がしんどくなりますが、
それでも千葉県北東部の朝晩はとっても涼しいので、
今年の梅雨もなんとか過ごすことができそうです。

今は日中もさほど暑くもなく、
朝晩は長袖がほしいくらい。
まだまだ体のほうが暑さに慣れてくれそうにありません。
「いきなり暑くならないでよ~」と天にむかってお願いしています。


忙しない毎日。
飼い犬がガンで死んでしまったり、
連日の来客で右往左往。
疲れたとき、私は時折YouTubeを覘いては元気になるものを拾い読みします。

ほっこりする動画や、
かわいらしい動物の動画などなど。

そんな中でも「日本はすごいんだぞ」という動画などから、
うんと元気をもらっています。



そんなYouTubeでこんなお話しがありました。

その人は日本にある外資系の会社で働いている日本人。
外国人の社員も多く、
新たに来日した黒人と白人が同僚となったそうです。

しばらくすると黒人が、
「日本は人種差別はないと聞いてきたが、やっぱり人種差別はある」と嘆いていたそうです。
同僚の白人は「そんなことはないだろう」と言っても、
「日本人は白人が好きだからだ。黒人は差別されている」というばかり。

その日本人の同僚が「どうしたんだ」と聞くと、黒人は
「電車に乗ると席が空いているのに誰も俺の隣に座らない」というのです。

とりあえず日本人の彼は黒人の同僚をなぐさめるために一緒に飲みにいきました。

帰り、一緒に電車に乗ったとき、なぜ黒人の同僚の隣に人が座らないのかに気づきました。そして、

「お前、浅く座って足を広げて座るのやめろ」と注意をしました。

黒人の同僚はどうしてそんなことを言われるのかわからないといった様子です。

日本人の彼は続けて、
「人種差別うんぬんの前に、そんな大きな図体をしたガラの悪そうな人の隣になんか誰も座りたがらないよ。『隣に座ったら何をされるかわからない』と不安に思われても仕方ないぞ」と言いました。

座り方を注意されてから黒人の同僚は言われたことを守るようにしました。

大きな体を小さくしながら、行儀よく座るようにしたのです。

その後彼は、
「今日は小さなおばあさんが隣に座った」
「今日は女学生が隣に座った」と、毎日のように喜んで報告してきたそうです。

そして、
「日本は鏡みたいだ。礼儀正しく生きていると礼儀正しくしてもらえる。そして礼儀正しい友人ができる。自分の周りの人を見れば、自分がどう生きているのかがわかる」と、のちに語っていたそうです。


「自分の行いひとつで環境は変わる」とは仏教でも説くところです。
私自身も社会に出てから、善い意味で大きな影響をいただいた教えです。

自国を離れ、外国で生活を余儀なくされた方々にとり、
不安いっぱいの毎日だったと思いますが、
「自分の行いひとつ」と知るきっかけさえあれば、
すべてではないにしろ、明るい毎日をおくることができるものだと、

そしてそれを知りえた方の喜びが、
こちらのほうまで伝わってくるようなお話でした。