2019年10月9日水曜日

台風

真夏はあんなに蝉の声がやかましいほど聞こえていたのに、
だんだんとその声は遠ざかり、
森のほうでたまに聞こえるくらいになりました。
井戸水も温んできて、
風はひんやり。

ああ、秋がやってきたんだなぁと、
肌で感じるようになりました。


ちょうど一か月前、
こちらでは台風15号による大規模な停電に見舞われました。

朝方までは電気が使えましたが、
7時少し前くらいから停電。
今までにない大風が吹いていたし、停電にもなるんだろうなぁと、
安直に考えていたのです。

東日本大震災の時も停電しましたが、
翌日の夕方には復旧していたので、
今回もそんなものだろうと高をくくっていました。

母屋に行こうとすると、住職夫妻が車の中にいて、
手招きをしています。
「暑いから車の中に入って」と。

お言葉に甘え車中に入ると、二人でテレビを観ていて、
「これじゃなかなか電気は復旧しないかも」と画面を指さしました。

送電線の鉄塔が倒れている映像。
そして「千葉県ほぼ全域で停電」とニュースキャスターが話していました。

大震災の時の停電で、発電機の必要性を感じ、
寺院には二台購入してありました。
それによってエアコン一台とテレビ、そして井戸水を吸い上げるポンプを動かすことができました。

お風呂は薪。
コンセントを換えて洗濯機も回せました。

電気のない生活の中でとても困るのはお風呂に入れないことと洗濯。
ところどころの地域で、電気が通っていたところもあり、
その場所に位置するコインランドリーはどこも一杯。
お寺には、お風呂に入りに来る人、洗濯をしにくる人、
泊まりに来る人もいました。

みんなのほっとした顔を見ると、何もしていないのになんだか嬉しくなりました。


うちは三日で電気が復旧しましたし、断水もありませんでした。
しかし、すぐ近くの多古町というところでは、
電気が復旧するまで11日間かかっていました。
近場に山武市もありますが、
そこはもっとかかっていました。

いつも来てくれていたヤマト運輸のおにいちゃんも山武市に住んでいましたが、
現在は胃潰瘍で入院中。
かわりにくるおにいちゃんに聞いたところ、
「台風被害の影響で体調を悪くしたみたいです」とのことでした。

ほかにも体調が悪くなった人が多くいました。
こちらでこのような状況でしたから、
房総のほうの方々のお身体や心を察するに余りあります。

非情にも、またまた大きな台風がやってくるといいます。
房総の人々の無事を心から祈るとともに、
台風への対策を考えたいと思います。

どうぞ皆様もご安全に。






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