2013年9月12日木曜日

幸せと不幸せ

こちらでは初めての書き込みになります。(*^^*)
どうぞおてやわらかに。(笑)


今日は法要があり、
20人以上の来客でおおわらわ。

昼食は必ず寺院で用意しますが、
檀家さんたちもそれぞれにお漬物を持参して下さったりして、
台所は~それはそれは大賑わい。

人が多いのは、多少疲れもしますが、
それ以上に楽しいひとときを過ごすことができます。

夕方、
皆さまがお帰りになったあと、
ご近所にもお届け物を致しました。

道をはさんだ真ん前に一軒の大きな農家があります。

そこにはもう70歳半ばくらいのおばあさんが一人で住んでいらっしゃいます。

耳が遠いので玄関から声をかけてもおばあさんの耳に入らないこともあり。(^_^;)


大きな声で「おばぁさ~ん。前の家で~す」と声をかけたところ、
奥の部屋からいつもとは違って元気のないおばあさんの声がします。

「大丈夫ですか?」と声をかけたら、

「大丈夫じゃない~・・・」

こりゃ大変と「上がりますよ」と言いながら奥の部屋に行くと、
おばあさんは布団の中。

よくよく話をきいてみますと、
昨日の夜、椅子から転げ落ちたと。(>_<)

大きな笠のついた和風の電灯が居間にぶらさがっているのですが、
電気を消そうとしたら紐が切れたそうです。

おばあさんはテーブルの上に、さらに椅子を乗せ、
紐をつけかえようとしてバランスをくずし、落ちてしまったのです。

親しい村人に連絡を入れて、病院に連れて行ってもらったといっていましたが、
足、肩、腰をかなり痛めてしまい、
さらに鼻とおでこの間にも傷が。

とりあえずおでこのあたりも冷やし、夕飯も作って持って行きました。


おばあさんには息子さんがいます。
車で小一時間のところに所帯を持ち、暮らしています。

おばあさんは家に帰ってきてほしいと前から言っているようですが、
「退職したら帰る」という返事。

「あたしはそれまで体がもたないわって言っているのにねぇ」と、
おばあさんは淋しそうに言っていました・・・。


大きな農家。
庭も広く、村の中でもひときわ目立つ家です。

立派な蔵もあります。

代々裕福な家のようですが、
怪我をしても見舞いにこようともしない子供を持ち、
どれほど淋しく空しい思いをしていることでしょう。

師匠がよく、
「人生80年として、79年間幸せであったとしても最後の一年間が不幸なら、その人の一生は不幸だったということになる。逆に79年間不幸せであったとしても最後の一年間が幸せなら、その人の一生は幸せだったということになる」と仰せになります。

おばあさんの一生が不幸せにならないことを願いつつ、
明日もお見舞いに行ってこようと思います。

























2 件のコメント:

  1. 木蘭様

    原稿に追われ眼を赤くしたシマフクロウでございます。
    新居へのお引っ越し、つつがなくお済みになったようで
    まずはおめでとうございます。

    なんか青畳のにおいが香ってくるようで、
    まことに清々しいお住まいであります。

    お祝いの品もなく、手ぶらで飛んできてしまいましたが、
    どうかおゆるしを。縁側にちょっとだけおじゃまして、
    すぐまた飛んで帰りますので、どうかお気遣いなく願います。

    さて床に臥せったおばあちゃんのお話。心配ですね。
    私の母も実家の階段から転げ落ち、背中を強く打って入院。
    それが機で痴呆も進み、数カ月後に死にました。

    そちらのおばあちゃんと違うのは、
    兄弟姉妹4人が代わり番こに見舞いに行ったこと。
    兄弟仲はあまりよくありませんが、
    老母のこととなると、なぜかみな団結いたしました。

    だからといって母の最期の1年が幸せだったかどうかはわかりません。子や孫に囲まれて余生を送れば人は幸せなのでしょうか。
    幸せ不幸せは当人の覚悟にも拠るとおもいます。

    子が寄りつかない、というのは年寄りには淋しいでしょう。
    でも、それとても自らが蒔いたタネかもしれません。

    木蘭さんのやさしい一声がおばあちゃんの気持ちを少しでも
    温めてくれればいいですね。

    あっ、とんだ長居をしてしまいました。
    急いで遠い埼玉の森まで帰らねばなりません。

    エクスプレスの竹林でのお写真、素敵でしたね。
    風が吹きわたってくるような爽やかな一枚でした。

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    1. しまふくろうさま。こんばんは。(*^^*)

      お祝いなんてとんでもございません。
      しまふくろうさまの御身ひとつで十分でございます。(*^^*)

      新居といえど~にわか作り。

      縁側の板間も合わず、見苦しいあばら家ではありますが
      どうぞいつでもお立ち寄りくださいまし。


      今日も焼きたてのサンマを持ってお見舞いに行って参りました。

      だいぶお元気になり、もう大丈夫そうです。(^^ゞ



      そのおばあさんには息子さんが二人。
      でも次男は数年前に心筋梗塞で亡くなりました。

      親より早く逝ってしまうことほど親不孝なことはありません。(;_:)

      そして「退職したら」と言ったのは長男。
      年老いた母親の持つたくさんの寂しさを慮れないのでしょう。

      しまふくろうさまのお言葉通り、
      たぶんおばあさん自らが蒔いてしまったタネなのでしょうね。

      幼い頃の育てられ方次第で、人間はさまざまに形成される。
      本当に大切な時期なのだなぁとつくづく思います。


      仰せのとおり幸せ、不幸せは当人の心次第です。

      たくさんの家族の中で余生を送れたとしても、
      家族内の争い事や心配事が多ければ決して幸せとは言えません。

      しまふくろうさまのお母様の心情を察することはできませんが、
      イザという時に団結できるお子様方に育て上げられたということは、ご立派だったと思います。

      人としての思いやりや愛情を、
      きっとお母様は身をもって教えてこられたのでしょうね。

      私ももっと、母から愛情や思いやりをもらいたかったな・・・なんてね。(^▽^;)


      あらあら。もうお帰りですか。

      台風接近中にも関わらず、
      こんな山の中まで飛んできてくださりありがとうございました。


      竹林はお寺のすぐ前にあります。

      今度、止まり木をここに作っておきましょうか。(笑)













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