2018年12月23日日曜日

自分につながる見えないもの

今日も午後から雨になりました。
12月はあまり雨は多くない月なのですが。

おかげで外仕事が進まない(´;ω;`)ウゥゥ
お正月を迎えるため、
お堂のみならず境内や寺院の外回りも大掃除しているのですが。

でもこうして動けることに感謝しています。
あんなにいろいろと怪我しているのに、
身体はちゃんと自然治癒していきます。
怪我をしたところを治すために私の身体の中は、
いったいどれだけ忙しくしているのかしら(^_^;)


数か月も前のお話になりますが、
夕方、郵便配達のお兄ちゃんがやってきました。
ちょうど外にいたのですぐに対応すると、
「書留です」と言います。

どれどれ、誰宛かしらとのぞき込むと、それは私宛て。
それも、宮城県南三陸町の役場から。

宮城県に親戚がいるなんて聞いたことがないし、
「心あたりがないなぁ」とつぶやくと、
配達のお兄ちゃんは「じゃ、受取はやめておきますか」と聞いてきました。
「配達証明」つきでしたが、役場からなら別に受け取ってもトラブルになることもないだろうと、受け取る事にしました。
というか、好奇心(笑)

そして中を見てみますと、
なんと私が、とある土地の法定相続人とか。
南三陸町に親戚居ないし、
もう50年以上前に亡くなった人の名前も知らないし、


「絶対なにかの間違いにちがいない」

もう夕方の六時くらいでしたが、
さっそく電話☎

するとだんだん状況が変わって・・・。


担当の方がこんなことをおっしゃいました。

「ここ数年で亡くなられた方はいらっしゃいませんか」

・・・えーと・・・

そういえば今年の3月の末。

行方知れずだった母が、14日に亡くなったと兄から知らされました。

私の知らない名字の母。

再婚のお相手はだいぶ前に亡くなったらしく、
あちらの親類とは縁切り状態で。

母の出生など、まったく知りませんでした。
父方の叔父からは「秋田の出身だと聞いている」と教えてくれましたが、
それも正しいかわかりません。

ただ今回のことで、
少なくとも母の親類にあたる人が、南三陸町にいたという事実があったということです。

役場の方は、
「この方が亡くなってからずっと相続がなされていなかったようで。
法定相続人はあなたを含めて100人を超えています」

・・・役場の方は本当に大変だなと・・・<(_ _)>

でも、
自分の知らない土地にも、
血縁者が存在するということ。

「袖すり合うも他生の縁」といいます。
しかし、すれ違うこともなく、
まったく離れ離れの場所で、お互いのことを知ることもなく、
それでも「御縁」のある人は必ずこの世の中に存在しているわけです。


同じように前世、今世、そして来世でも、
きっと自分に繋がる人がたくさんいるんだなと、
今回のことを通して感慨深く思いました。



















2018年12月17日月曜日

心の大掃除

昨日は寒かった。

初霜の翌日に初氷、そして初霜柱。
各お堂の室温は、だいたい3℃くらいでしたでしょうか。
でも暖房をつけずにお勤め。
合掌の手をこすり合わせたくなりますが、我慢我慢(笑)
明日はまた少し気温が上がるとか。
ありがたいとも思いますが、
寒いのがよけいに感じられるようになってしまうから、
すこし寒さに慣らせてもらいたいーなんてわがままかしら。


あと2週間ほどで今年も終わりを告げます。
いろいろなことがありましたが、
12月の始めにちょっとしたご褒美を頂きました。




ご褒美と言っても、チケット代は自分で出したんですけどもね(笑)

高嶋ちさ子さんと11人の美しいヴァイオリニストたちの演奏会が、
寺院からほど近いホール(←コミュニティセンターという名のホール)で開催されました。
8月にチケットが発売される時、
開催される町役場でも売られるということでしたので、
その町に住む檀家さんが「チケットをとってきましょうか」と言って下さいました。
私がクラシックが好きだと知っていたからです。
でもその檀家さんはどうかと言いますと、
「私はクラシックに興味はほぼありません。高嶋ちさ子見たさのただのミーハーです」と(笑)

12月という忙しい時期でもありましたし、
その日は東京住みのある檀家さんのお父様の5回忌でもありました。
その時はまだ回忌法要をするしないはわかりませんでしたが、
出かけることに躊躇していました。

しかし数日後、
なんとチケットをとってきて下さったのです。
驚きのあまり声の出なかった私に、
「住職がとってきてあげてと言っていたから」と微笑みながら教えてくれました。

住職にお礼を言うと、
「回忌法要があっても午前中に終わる。なんとかなるよ」と。


当日は、やはり回忌法要においでになりました。
わざわざ東京からお父様の回向のためにおいでになった方です。
もし演奏会の時間に間に合わなかったとしても、
それはそれであきらめようと思っていました。

すると、
チケット買ってきてくださった檀家さんが、
「私が迎えに行きます。法要は終わったのだし、迎えに行けばあちらの方もそう嫌な思いをされることもないでしょう」と言ってきてくださいました。

住職夫人が送ってくれる予定でしたので、
どうやら二人で相談していたみたいでした。

私のためにいろいろと考えて下さったことが、
ほんとうにうれしくて・・・。


快く送り出され、なんの杞憂もなく数十年ぶりに聴く演奏会を心から楽しむことができました。

テレビでおなじみの「毒舌」も聞けました(^▽^;)

会場のじじばばさんたちは、チ(さ)コちゃんに「ぼやっと座ってんじゃないよ」と、
叱られて(笑)

久しぶりに聴くヴァイオリンの美しい音色は、
一年分の心の埃を払ってくれるようでした。

よい音楽は、
心の大掃除になるのかもしれませんね。


もうひとつ。
明日は1年に何日もないご褒美の日。
お一人様で川崎までおでかけして参ります(#^.^#)ヮーィ♪



2018年12月15日土曜日

心まで「不自由」にならないように

今朝、ようやく初霜が見られました。
寒いのはとても苦手ですが、
この時季になって、冬らしくないことに少しばかり不安を感じていたところでした。

桜は時を違えて咲き出してしまうし、
未だにカマキリを見かけています。

急に寒くなってきたから、なんだか気の毒に思えます。

自然界まで狂ってしまうと、
これから先、いったい地球はどうなってしまうのかしらと、
大きな不安を感じてしまいます。


9月19日に、セメントを練る機械の車輪で左足小指を踏み、骨折。
病院に行かなかったから憶測ですが(^▽^;)
腫れ、色、痛みからすると~たぶん・・・

翌日、
包帯でぐるぐると固定したため、サンダルが脱げずに体勢を崩し、
倒れる身体を支えようとした左腕をひねってしまいました。
その瞬間「ばきっ」と音が(´;ω;`)ウゥゥ
しばらく左手が使えず・・・

10月始め、
お堂の大掃除をしたあと、階段を下りていた時にすべって思いっきり尾てい骨を打ち、
同時に打ち付けた右親指の爪が割れて、おまけに突き指。

「こんな痛い思いはしたことがない」と思う怪我が何度も( ;∀;)

それでも作業を休むことなく(←でも役立たず)、
お経をあげることに支障もほぼなく(←でも左手で鈴は打てなかった)、
今はその痛みからは解放されました。

ただ、
また新しい怪我をしていますが(笑)


膝が少し痛かったり、
階段の上り下りがおっくうになったりしますが、
それでも普通に生活できることがとても幸せなことに思えます。

私の友人の中に、
脳出血を2度も経験した方がいます。
長い病院生活では、何度も心が折れそうになったと。
時計もよめなくなり、
思い通りにならない身体でもリハビリで回復すると信じていたのに、
ドクターから「もう自力で歩く事はできません」と告知されてしまった。
絶望感しかなかったと言います。

数年を経て、今年自宅に戻ることができました。
電動車いすを使って、今は仕事にも行っています。
まだまだ不自由はあるでしょうが、
それでも彼女は自宅で普通の生活ができることに喜びを、
そして感謝をしています。

たくさんの苦しみから這い上がってきた彼女は、
今は笑顔を忘れないように暮らしているそうです。


身体を「不自由」と感じると、
心まで「不自由」になってしまいます。

身体の部分が痛かったり使えなかったりすると、
なんとなく気も塞いでしまいがちですが、
「昨日よりまし」
「明日はもっとよくなる」ことを思い、
どんな時でも「笑顔」を忘れないでいられるようにと、
彼女が教えてくれた気がします。












2018年12月13日木曜日

初めてのお客さま

・・・もう12月。
それも明日は赤穂浪士の討ち入りの日ではありませんか。

♪や~りはさびてぇも~そーの名はさびぬ~♪

この歌をご存じの方はどれだけいらっしゃるかしら(^_^;)(笑)


久しぶりの投稿ですが、本日は赤穂浪士のお話ではありません。
・・・でも明日もし映画かなんかあったら観たいと思いますが・・・


8月に靖国神社へ行ったお話を書きましたが、
実はその日はもうひとつ、ある出来事がありました。

出かける前夜のこと。
夜、境内には防犯のためにシェパードを放しています。
もちろん境内の外にはでられないようにして。

朝が早いので、就寝も早めに~Zzz
うとうととしていると、
私が住む建物のすぐわきでシェパードがすごい勢いで吠えていました。
怪しい人影でもあったのかしら、と思っていたら、

「シャーッ!シャーッ!」と、何か動物の声が聞こえます。
うちには時々、猫が入り込んでくるので、
猫をみつけたのだろうと思って、そのまま寝ていました。

しばらく犬と猫らしい動物の声がしていましたが、
私はいつしか夢の世界へ・・・


次の朝、
またもや犬が吠え、「シャーッ!」と。
同じ場所から動かないところを見ると、その動物は怪我でもしているのかなと、
少し不安になりながら外に出ました。

すると、外の水道のある場所のすぐわきに「それ」はいました。

それは、コダヌキだったのです。

私は犬しか飼ったことがありませんが、たぶん2、3カ月くらいのタヌキの子供ではなかろうかと。

犬をしまい、コダヌキを山へ逃がそうとしましたが、
すみっこのほうでうずくまっていて、なかなか出てきません。

出かけなければならなかった私は途方に暮れ、
お寺の人たちに状況を説明し、あとはよろしくと出かけました。


で、帰ってきた時はもう逃がしてくれたものと思っていたのですが、
結局、誰もコダヌキを逃がすことができず、そのまま。

酷暑、猛暑のなか、
コダヌキは飲まず食わずでそこにいました。
見ると、眼をつむっています。
夜行性だから日中はあまり動かないのでしょうが、
このままでは衰弱して死んでしまいます。

とりあえず、深めの箱のようなものに移動させようと思いましたが、
思うように中に入りません。
もうあたりは暗くなって、また犬に脅されてはかわいそう。
箱をそのままにして少しその場を離れて、
また戻ってきた時、

「あれ?たぬきがいない」

箱の中にちゃっかり納まっていました(笑)

箱を縦にしてのぞき込むと、
つぶらな目で私を見上げています。

不覚にも「かわいい♡」と思ってしまいました(笑)


少し離れた場所の草の上に箱を置き、
コダヌキを放しました。

ころころっと出てきたコダヌキは、きょとんとした顔をしていましたが、
やがて草むらの中に走っていきました。


そういえばタヌキはイヌ科。
飼ってもよかったかも、などと思ったりしてしまいました。


でも可愛かった♡